メルセデス・ベンツのサンディスプリングスオフィスは、気品と洗練された空間で現代的なデザインになっています。
ゲンスラーは、ジョージア州サンディスプリングスにある自動車メーカー、メルセデス・ベンツの刺激的なオフィスの設計・施工をしました。
伝説的な自動車メーカーが、現代的なオフィス環境を構築しています。ジョージア州サンディスプリングスに新設されたメルセデス・ベンツUSA(MBUSA)本社(メルセデスUSディーラーの販売・サービスサポートおよびマーケティングを担当)は、車と従業員のコラボレーションの重要性が存分にわかるようにデザインされています。MBUSAの本社は、コミュニケーション、コラボレーション、そして最終的にはイノベーションを実現するために、デザインされたガラス張りの建物です。
3.5階建ての形状は、より広い床面積があれば、彼らが求めるコネクテッド環境を実現できるという設計コンセプトの結果です。各階の奥まで光が届くように、床板は2つのセクションに分かれ、緩やかに繋がるようにデザインされています。
MBUSA本社ビルのような形態と機能は、モダニズムデザイン、特にドイツ系のデザインでよく見られる考え方です。この建物は、ミース(Miesian)的な幾何学的形状から物質性まで、モダニズムを意識したものであることがわかります。モダニズム建築の先駆者であるGropiusは、”機械、ラジオ、高速自動車の世界に適応した建築を求める “と述べています。Gropiusmの言葉は、現代が重要視する「効率」「コミュニケーション」「移動のしやすさ」の3つを暗示しているのです。MBUSAのインテリアにこの3つが反映されているのは偶然ではありません。ベンチシステムの改良、多様なコラボレーションエリア、そしてオープンなフロアプラン。MBUSAではこの3つの要素に加え、透明性とアクセシビリティを考慮し、ガラスを多用し、経営幹部が自分の棟ではなく、オフィス内に分散して座ることで高いパフォーマンスを発揮するためのワークプレイスを実現しています。
この企業はアトランタに移転する際、地理的な変化と同じように文化を変えることに力を注ぎました。この文化的な変化へのコミットメントはアトリウムの周辺 に配置されたコーヒーバー、カフェ、カジュアルなシーティングエリアといったワークエリアとしてのコミュニティスペースに見ることができます。また、アトリウムの左右に配置された2つのワークバーをつなぐために、片方の端に幅広の橋をかけ、同様のコミュニティ機能を持たせています。
MBUSAは、主要な交通幹線道路に面した場所に位置しています。交通の要衝に位置するため、ドライバーはアトリウムから直接建物を見ることができその透明な”心臓部”がどのようなものか分かります。しかし、実はその内部には、新しいアイデアを促進させるという、現代的なエッセンスが隠されているのです。