フィンテック企業のFinastraは、インドのバンガロールにある新しいオフィスの設計を、デザイン会社のCBRE Designに依頼した。
“社員がどこにいても生産的に働けるようになった。”とはいえ、2020年から2021年にかけて浸透した世界的な不確実性のため、リモートワークへの意欲が高まり、長期的な不動産戦略の一環として、より柔軟でハイブリッドな労働環境を採用する企業が急増していることも確かです。世界が立ち直り始め、オフィスが再びオープンするにつれ、「ワークプレイス」はますます柔軟な概念になりつつあります。長引くパンデミックは多くの企業にとってワークプレイスの役割に対する考え方の変化に拍車をかけ、加速させ、私たちの働き方やワークプレイス体験への期待に恒久的な影響を与えました。アジア太平洋地域の企業はバランスのとれたワークスタイルをサポートするための取り組みに目を向け始めてい ます。その結果、オフィスや自宅、またはワークライフバランスや生産性を向上させる他のスペースなど、仕事を遂行する場所の選択肢を増やすために、フレキシブルでハイブリッドなオプションを採用し、スペース配分を大きくシフトしています。そのため、ハイブリッドワークプレイス戦略や効果的にデザインされたワークプレイスは、企業の将来計画の鍵となり、市場における人材獲得に注力する企業にとって重要な競争優位性を提供するものとなっています。
このようなトレンドを踏まえ、私たちは最近、ロンドンに本社を置く金融ソフトウェア会社、インドのFinastra Ltdのために、「オフィス復帰」戦略とデザインを考案しました。Finastra社は、ポストパンデミック戦略の一環として、従業員数を減らし、ハイブリッドワークモジュールを導入し、スペースの40%をアジャイルシーティング用にデザインすることを望んでいました。私たちは、中央のソーシャルハブとコラボレーションスペースの作成に焦点を当て、チームワークとコラボレーションを強化するために様々なゲームやアクティビティを利用できるインタラクティブな壁やレクリエーションスペースを提案し、従業員のエンゲージメントエリアを再創造しました。ハイブリッドワークに対応できるよう、最新のAV技術を駆使したウォー・ルームにもなる設定可能なミーティングスペース、多様なアレンジが可能なフレキシブルワークデスク、さまざまなタイプのミーティングに対応するコラボレーティブエリアのフレキシブルモジュラーシートなどをプランニングしています。
また、オフィス内には音響処理を施した本格的な音楽スタジオを設置し、社員がリラックスできるように自作の音楽を演奏したり、レクリエーションで演奏したりできるように工夫しました。また、室内の空気環境を改善するためにバイオフィリアやグリーンウォールを設置し、シックベイやメディテーションルームを設けることで、従業員が職場で安らぎを得たり、休息を取ったりできるようにしています。