会社の調べ方
本社のビル名を公式サイトに書いている会社は、10社中4社
「〒105-8309 東京都港区芝浦1-13-16」。公式の会社概要に書いてあるのはここまでで、その建物が何という名前なのかは書かれていない。これが多数派です。468社を数えて確かめました。
オフィスを調べるとき、いちばん手がかりになるのは建物の名前です。 「渋谷スクランブルスクエア」と分かれば、同じビルに入っている他の会社も、設計も、竣工年も、駅からの道順も一度に分かります。 ところが実際にやってみると、建物の名前にたどり着けない会社のほうが多いことに気づきます。
468社のうち、ビル名が分かるのは187社
| 公式サイトの書き方 | 会社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 建物の名前まで書いてある | 187社 | 40% |
| 住所だけで、建物の名前は書いていない | 281社 | 60% |
6割の会社は、公式サイトのどこを探しても建物の名前が出てきません。 郵便番号と町名と番地はある。地図も貼ってある。けれど「何ビルの何階か」は書いていない。
今日、20社を1社ずつ当たり直した
この数字が本当かどうかを確かめるために、当サイトで「あと建物の名前だけが足りない」状態になっていた20社を選び、 公式サイトを1社ずつ開いて会社概要・アクセス・移転のお知らせを読みました。結果はこうです。
| 結果 | 会社数 | 例 |
|---|---|---|
| 公式にビル名が書いてあった | 6社 | 日立ハイテク(虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー)/富士通Japan(汐留シティセンター)/日本HPE(品川シーズンテラス)/ディーピーティー(中日ビル)/小田島組(KITAKAMI O2)/ニテラ(アーバンネット名古屋ネクスタビル) |
| 住所だけだった | 14社 | 森永製菓/清水建設/マンダム/モルテン/タイガー魔法瓶/キングレコード ほか |
6社対14社。全体の40%という数字と、ほぼ同じ割合になりました。
書いていない会社には、共通点がある
住所だけだった14社を並べると、はっきりした傾向が出ます。自分たちの建物に入っている会社です。
森永製菓は港区芝浦の自社ビル、清水建設は京橋の自社ビル、マンダムは大阪・十二軒町の自社ビル、 タイガー魔法瓶は門真の自社敷地、モルテンは広島・観音新町の自社敷地。 自分の建物なので、わざわざ名前を名乗る必要がありません。社内でも「本社」としか呼ばれていないはずです。
逆に、ビル名を書いている6社はいずれも他人が建てたビルに入っている会社でした。 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー、汐留シティセンター、品川シーズンテラス、中日ビル。 テナントとして入っている以上、来客に場所を伝えるにはビル名が要ります。だから書いてある。
これは「情報の出し惜しみ」ではない
書いていない会社が不親切なのではありません。必要がないから書いていないだけです。 そして、これは調べる側の前提を変える話でもあります。
「ビル名が分からない=情報が少ない会社」ではありません。むしろ逆で、 ビル名が出てこない会社は、自社ビルを持っている可能性が高いという読み方ができます。 会社概要に土地・建物の記載があったり、登記上の本店が何十年も同じ住所だったりすれば、その可能性はさらに上がります。
当サイトは企業ページを出す条件に「建物の名前」を入れています。 その結果、あと建物の名前だけが足りない会社が58社たまっています。動画も公式サイトも記事もあるのに、名前がないという一点で出せていない。 この58社の多くは、おそらく自社ビルの会社です。
まとめ
- オフィス動画のある468社のうち、公式に本社のビル名が分かるのは187社(40%)
- 今日1社ずつ当たり直した20社でも、書いてあったのは6社。全体の割合とほぼ同じ
- 書いていない会社は自社ビルの会社が多い。名乗る必要がないから書いていない
- ビル名が出てこないことは、その会社を調べる上での手がかりのひとつになる